
●自由水と組織結合水●
さて、体内にある約50リットルの水は、2種類に大別できます。
ひとつは自由に移動できる水で、もうひとつは組織と結合している水です。
前者を自由水、後者を組織結合水と呼んでいます。
自由水は、50リットルのうちの約30%に当たる15リットル、
また組織結合水は、70%に当たる約35リットルということになります。
自由水は体液とも呼ばれ、血液やリンパ液、消化液や組織間液などを指します。
体内の中でもっとも量が多いのが消化液で、
その分泌総量は8リットルを上回りますから、
全ての体液の半分以上を消化液が占めていることになります。
一升瓶5本分に相当する量の消化液が、
1日のうちに消化管を流動するのですから、
これは体液移動の最たるものになっています。
ちなみに、血液の量は約5リットルです。
次に、組織結合液について述べてみます。
皮膚や筋肉などと結合している水は、容積の約70%までを占めており、
タンパク質、核酸、多糖類、電解質などと共存しています。
私たちの身体を支えている最重要物質であるタンパク質は、
体内でアミノ酸から合成されて丸まったかたちになるのですが、
その時、内部に水分子を包み込みます。それだけでなく、
表面もびっしりと水分子でおおわれます。
つまり、タンパク質は、内も外も水と結合しているのです。
また、細胞自体も水浸しになっており、それには、細胞内液と細胞外液があります。
細胞内液はいつも静止しているのではなく、
絶えず細胞から出たり入ったりしています。
もしも細胞内液が静止したままだったら、
私たちの水の新陳代謝はなされないことになってしまいます。
細胞が常に新鮮な生体水でできているからこそ、健康は維持できるのです。
私たちの生体水は、ネズミを使った動物実験から推測すると、
約40分で体内を回っていることになります。
最初は血液に混じって回り出しますが、細胞へ流れ込んでくる水は、
途中で血管から細胞外液に入ると、しばらくして細胞膜へ吸い込まれ、
ついで細胞内部へ入ってくるのです。
細胞外液と内液の量は、年齢によって違いが見られ、
外液の量は30歳くらいまでに少しずつ減少傾向をたどりますが、
それ以降はほぼ一定の量を保持します。
一方、内液は逆で、年齢を加えるにしたがって減少していきます。
これはやはり、老化の一大ポイントが細胞内液の量の減少にあることを示すものでしょう。
いわゆる、「みずみずしい」という表現が若さを示した言葉ということは周知のことですが、
これは生理学的に言っても正しいことであるということがわかります。
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UP 9/Oct/2002
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