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●環境ホルモンと化学物質
環境ホルモンは、最近、若い女性に急増している子宮内膜症や乳がんの原因として、また男子においては精子の減少に関係している可能性があると指摘されています。環境ホルモンの影響は本人だけではなく子孫にも及び、人類の将来を脅かすものになりつつあるのです。
こうした事態を深刻に受け止めた国公立の研究機関や大学、企業の関連分野の研究者など訳150人が参加して、1998年6月環境ホルモン学会(正式名称:日本内分泌攪乱化学物質学会)が設置されました。同年12月には第1回目の大会が開催されました。
また、米国環境保護局では、合成化学物質のうち環境ホルモン作用があるのはどれか、片端から調べていく計画を1999年の初めから実施しました。
これまでに知られている環境ホルモンは、焼却時に発生するダイオキシンや、電気の絶縁体に使用されていたPCB(ポリ塩化ビフェニール)、DDT(ジクロロ・ジフェニル・トリクロロエタン)やクロルデンなどの殺虫剤、プラスチックの一つのポリカーボネート樹脂の原料となるビスフェノールAや工業用洗剤のノニフェノールなどがあります。
環境庁は1997年7月、内分泌攪乱化学物質を67種類挙げましたが、実は1000種類以上の化学物質が疑われているのが現状です。
そこで、化学物質が環境ホルモンであると明らかにされた時点ですぐに製造を中止し、その化学物質を環境中から除去することが、生態系を守るために大切なのです。
しかし、私たちの身の回りには合成化学物質が7万5000種類以上もあるといわれていますから、結果を待っていては手遅れになってしまうかもしれません。
そこで、私たちのライフスタイルを見直して、プラスチックなどの人工化学物質をなるべく少なくし、また使用しない努力が必要なのです。
●主な環境ホルモン物質
| 1 | 現在使用は禁止されているが、環境に含まれる濃度や体内蓄積濃度を下げる必用がある物質 | |
| ダイオキシン(焼却灰)、PCB(電気絶縁体、ノンカーボン紙)、クロルデン(殺虫剤)、トリブチルスズ(船底や養殖用漁網の塗料) | ||
| 2 | 毒性は強いが、既に禁止され、汚染度がそれほど高くない物質 | |
| DDT、ディルドリン、シマジン、アトラジン(以上農薬)、DES(薬用ホルモン) | ||
| 3 | 人体に有害な濃度や残留性のデータが不足している物質 | |
| ビスフェノールA(ポリカーボネート製食器・プラスチックなど)、フタル酸エステル(塩化ビニール製おもちゃなど)、ノニフェノール(工業用洗剤やプラスチック可塑剤)、スチレン(発泡ポリスチレンなど) | ||
●化粧品の成分の毒性一覧表
※「あなたの化粧品毒性ハンドブック」参照
| No. | 成 分 | 用 途 | 毒 性 |
| 1 | 安息香酸 | 殺菌・防腐剤 | 皮膚・粘膜・眼・鼻・咽喉に刺激がある。飲み下すと胃障害を起こす。多量で過敏状態、尿失禁、けいれん、運動不調、てんかん様けいれんなど強い急性毒性。 |
| 2 | イクタモール | 収れん剤 | 皮膚・粘膜を刺激する。飲み下すと胃障害、下痢を起こす。 |
| 3 | イソプロピルメタルフェノール | 殺菌・防腐剤 | 27のクレゾール参照 |
| 4 | ウンデシレン酸 | 殺菌・防腐剤 | 皮膚毒性は弱い。飲み下すとめまい、頭痛、腹痛を起こす。 |
| 5 | ウンデシレン酸モノエタノールアミド | 殺菌・防腐剤 | 皮膚毒性は弱い。飲み下すとめまい、頭痛、腹痛を起こす。 |
| 6 | エデト酸 | 金属イオン封鎖剤 | 皮膚、粘膜に刺激。ぜんそく、皮膚発疹などのアレルギーを起こす。摂取されると、カルシウム欠乏症となり、血圧低下、腎臓障害を起こす。 |
| 7 | 塩化アルキルトリメチルアンモニウム | カチオン海面活性剤(毛髪処理剤) | 副交感神経系に対し、アセチルコリンに類似の刺激作用、神経系に影響あり。平滑筋の緊張を促し、内臓諸器官を収縮強直させ、食道、胃腸のけいれん、悪寒、嘔吐、発汗を促す。 |
| 8 | 塩化ジステオリルジメチルベンジルアンモニウム | カチオン海面活性剤(毛髪処理剤) | 毒性は少なく、高濃度で皮膚をおかすが、通常の使用濃度(粘膜の消毒0.05〜0.01%、眼科点眼用0.02%)では、皮膚・粘膜に無刺激。 |
| 9 | 塩化ステアリルジメチルベンジンアンモニウム | カチオン海面活性剤(毛髪処理剤) | 8塩化ジステオリルジメチルベンジルアンモニウム参照 |
| 10 | 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム | カチオン海面活性剤(毛髪処理剤) | 8塩化ジステオリルジメチルベンジルアンモニウム参照 |
| 11 | 塩化セチルトリメチルアンモニウム | カチオン海面活性剤(毛髪処理剤) | 皮膚・粘膜・眼を刺激し、粘膜の壊死を生ずる。飲み下すと致死性となる。 |
| 12 | 塩化セチルビリジニウム | カチオン海面活性剤(毛髪処理剤) | 皮膚・粘膜・眼を刺激し、粘膜の壊死を生ずる。飲み下すと致死性となる。 |
| 13 | 塩化ベンザルコミウム | 殺菌・防腐剤 | 眼に入るとアレルギー性結膜炎との報告有り。 |
| 14 | 塩化ベンゼトニウム | 殺菌・防腐剤 | 皮膚毒性は弱い。飲み下すとむかつき、吐き気、嘔吐、けいれん、虚脱、昏睡。 |
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最終更新日: 22/May/2003
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